ミッドセンチュリー・モダン風 CPU スタンド#2

#2
電化製品がインテリアとして与える視覚的存在は大きく、どんなに美しい家具があってもそこにノートパソコンが一台あるだけでその雰囲気を台無しにしてしまう。ミッドセンチュリー・モダン家具様式のデスクトップ用タワー型パソコンスタンド、通称CPUスタンドの作制第二弾。この2010年代のPCケースには防塵フィルターが搭載され、ケース内の電源ユニット排気口は底にある。電源スイッチボタンはケースの中央部にあり届きづらいため配線を延長してモニター画面前に移設してある。
作制したスタンドの高さは14.5cm。塗装は水性ウレタンつや消しローズに少しエボニーを足してある。ミッドセンチュリー・モダン家具の特徴は斜めに生えた鋭い脚、そして機能とは無関係の左右(前後)非対称の斜めに伸びる直線である。その特徴は家具以外で自動車、建築、その他の工業製品にも見られる。今回の設計の唯一のねらいは現代的でなんの変哲もない部屋へミッドセンチュリー・モダンの趣を少しでも与えることであり床掃除のしやすさなどは一切考慮していない。
結論は設計の段階でわかっていた。このスタンドは机の下に配置され特徴的な斜めの直線は普段目に入ることはない。また木製の家具と現代的な真っ黒いPCケースとの調和性は極めて低く、机の下を除きこんで見たとしてもミッドセンチュリー・モダン家具としての面影はほとんど感じられない。その原因は冒頭にも記述したよう電化製品(今回の場合は既製品のPCケース)自体にある。このPC用のミッドセンチュリー・モダン様式、(改)前世紀モダン家具は第一弾からの続き、第三弾へと続く。
前世紀モダン家具
ミッドセンチュリー・モダン風 CPU スタンド/Mid Century Modern CPU Stand